朝のニューヨーク
もう何年も前、10年くらい前、一人でニューヨークに行った。
秋の紅葉が見たかったからだ。
学生時代からずっと憧れていたニューヨーク。セントオブウーマンとか東海岸を舞台にした映画が好きで憧れていた。
映画の中で紅葉のシーンがあってあの雰囲気を味わいたいと思ってた。
ボストン、ワシントン、ニューヨークに行った。全部ひとりでまわった。
友達は一緒に来てくれなかった。
旅はいつも大抵一人だ。
だからといって、一人が得意なわけでもない。むしろ苦痛なときが多い。
一人でレストランに入るのも苦痛だし、一人だと恥ずかしくて観光スポットで自撮りもできない。
人望がなかったのか、友達がやな奴だったのか今ではわからないが、とにかく一人でニューヨークに行った。
ミクシーには、ニューヨークに行ってきます。入浴じゃないよ!とか、今では寒いとツッコむことさえしたくないくらいなことを書いて、そしてその来てくれなかった友達が気をつけて、とか書いてくれて、嫌な奴ではなかったのかなあと思ったけれど、でも帰国後にアメリカ楽しかったわー!とか話したら、やっぱり私も行けば良かったわーにやにやとか言ってきたから、やっぱりちょっとイヤな奴だったわ、と思う。
そしてとにかくニューヨークに降り立った。
21くらいの夜。
その前に機内の話
左となりの席に小学生くらいの、ザ、アメリカ人の子供の兄弟が座った。(日本の観光帰りの)
そいつらはたぶん良いやつだった。
なぜなら、CAか機内食を配膳しはじめて、私に「フィッシュ!? オア ビーフ!?!」と威圧的に(?)聞いてきたとき、
私はへ??って感じだったら、その兄弟の兄の方は、私のために背もたれに入ってるメニューのパンフレットを指差してくれたからだ!
でもあの頃の私は、余裕がなかった。
日本でもアメリカでもだ。
今ならきっと、日本はどうだった?ポケモンは好きですか、とか聞けるけど、
あの頃はカッコつける?ことしかできなくて
サンキューとしか言えなかった、、
とにかく、
その子供たちは本当に日本を楽しんだだろうとそのとき思った。
その理由は彼らが大量の日本のお菓子を機内に持ち込んで食べていたからだ。本当に大量の。
しかもそのごみを機内に捨てる。
機内というのは正確にいうと座席の下なのである。
そして座席の下と言うのは、私の座席の下でもあるのである。
そして、怖そうなCAのおばはんが、その私の座席の右下にあるお菓子のゴミを拾って、英語でおまえんか?と聞いてきたとき、わいは、ちゃっちゃいますよっ!と言い、
しーらーとした顔をされながら、それでも英語でうまく言えたかしら!と気にするくらいの真面目なハタチだったんで、
そのアメリカ人の子どもの恩はすぐに忘れて、憎らしくなっただよ、、
ニューヨークのはなしはつづくかもしれない
tbc